地域看護師のブログ

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11-2.間質性肺炎の知識と看護【看護過程・病態生理・診断・症状・合併症・治療】



 みなさんどうもお疲れ様です!(´ー`)

 

今回の記事は、

間質性肺炎の看護

です!(^∇^)

 

うちの腎臓内科は、

昔から内科外科入り混じりの混合病棟と化しているのですが、とりわけ慢性疾患の患者さまが多いです。

 

糖尿病とか、

関節リウマチとか、

がんとかね…(・_・)

 

今回の記事のタイトルにもある、

間質性肺炎もそうです。

 

息苦しさを主訴として、

急性増悪によってかなりの患者さまが入院されてきます。

 

間質性肺炎というのは、

原因がはっきりしていないものが多く、原因がわかっていても根治は難しい。

 

やっかいな病気なんです>_<)

 

息苦しさが常に生じるため、

非常につらい病気の一つであることは間違いないです。

 

根治は難しいので、ステロイドによる治療がメインとなります。

 

ステロイドによる治療で、

炎症はかなり治まるのですが、今度はステロイドによる副作用がやっかいになってきます…(´`:)

 

ステロイドは主にプレドニゾロンが使用されます。

 

プレドニゾロンの作用・副作用は過去記事にて詳しいものを書いてありますので、そちらを参照にしていただければと思います!o(^-^)

 

この記事が、

看護に携わる人にとっての間質性肺炎を学ぶ助けに少しでもなれば幸いです。

 

さあさあ、

それではやっていきましょう!(゜∀゜)

 

 

間質性肺炎の看護

 

 

間質性肺炎のイメージ
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【間質性肺炎の概念】

肺は血液中のガスを大気中のガスと交換する器官である。

 

肺の内部は、大気を取り込む肺胞と毛細血管が接近して絡みあっている。

 

それらを取り囲んで支持している組織が間質である。

 


間質性肺炎とは、

間質を主座とした炎症を来たす疾患の総称であり、治療の困難な難病の1つである。


間質性肺炎の中には、

原因の明らかなものと、

原因不明のものがある。

 

原因の明らかなものには、

感染、膠原病、放射線、中毒、薬剤性がある。


以上に挙げたような明確な原因を持たないものは、突発性間質性肺炎と呼ばれる。


突発性間質性肺炎の中で最も多いのは、突発性肺繊維症で典型的な血液データと症状を示す。

 


【突発性間質性肺炎】

慢性型と急性型に分類される。

①慢性型

  • 突発性肺繊維症(IPF)→典型型が多い
  • 非特異性間質性肺炎(NSIP)→非典型型が多い
  • 突発性器質化肺炎(COP)
  • 呼吸細気管支炎を伴う間質性肺炎(RB-ILD)
  • 剥離性間質性肺炎(DIP)
  • リンパ球性間質性肺炎(LIP)

②急性型

急性間質性肺炎(AIP)→非典型型が多い


【病態生理】

肺の支持組織、特に肺胞隔壁に炎症のおこるものである。

 

原因の明らかなものと原因不明なものとに分かれる。

 

原因不明のものは、 突発性間質性肺炎と呼ばれ経過が急激で予後の悪いものが多い。

 

原因の明らかなものとしては、粉塵吸入、X 線照射、各種薬物、ウイルス感染、膠原病、 アレルギーなどがあげられ、二次性間質性肺炎と呼ぶことがある。


【症状】

  • 肺の持続的な刺激により咳がみられ、痰を伴わない。( 乾性咳嗽

 

  • その病態から呼吸困難や呼吸不全が主体となる。

 

  • 息を吸っても吸った感じがせず、常に苦しい。

 

  • 肺コンプライアンスの低下(拘束性換気障害)いわば、「肺が固くなる」。

 

肺の支持組織が炎症を起こして肥厚することで、肺間質に腺維化が生じ肺の膨張・収縮が妨げられる。

 

これによって肺活量が低下し、空気の交換速度も遅くなる。

 

肺が膨らむ容量が低下するため、物理的に息が吸いにくくなる。

  • ガス交換能の低下


間質組織の肥厚により毛細血管と肺が引き離される。

 

その結果、

血管と肺胞の間でのガス交換(拡散)効率が低下する。

特に酸素の毛細血管内への拡散が妨げられる。

 


【診断】

  • LDH、KL-6、SP-D,SP-Aの上昇

 

  •  呼吸機能検査

 

  • 拘束性換気障害、拡散能の低下、 安静時あるいは運動時の低酸素血症

 

  • A-aDo2の増加

 

  •  胸部X線撮影:両側中下肺野、末梢側優位の網状陰影、容積減少

 

  •  胸部CT:網状陰影、牽引性気管支拡張、蜂巣肺、 局所的なスリガラス陰影

 

  •  外科的生検病理像:UIPパターン、 急性憎悪はびまん性肺胞障害の所見が加わる


【治療】

  • 副腎皮質ステロイド薬免疫抑制薬の併用

 

  • 抗繊維化薬であるピルフェニドンも選択枝の一つである

 

  •  急性増悪ではステロイドパルス療法を行う

 

  •  高齢者、副作用のリスクが高い症例、 心疾患などの合併症を持っている症例、広範な蜂巣肺を認める症例では治療の適応に乏しい

 

  •  急性増悪の予後はきわめて不良であり、気管挿管・ 人工呼吸器管理の適応は慎重に判断する必要がある

 

  •  非侵襲的人工呼吸(NPPV) は免疫抑制状態にある呼吸不全患者に対し、人工呼吸器関連肺炎(VAP) のリスクも少なく施行可能な人工呼吸管理であり、急性増悪例にも積極的に試みてよいとされている

 

  •  肺移植(待機時間の長い移植医療の現状を考えると、 現実的な治療とは言えない)

 


【合併症】

右心不全が主なものである。

 

 

【看護問題・看護目標・看護計画(OP・TP・EP)】

 

【看護問題】
#1長引く咳により体力を消耗させる。

また、睡眠や日常生活に障害をきたす(QOLの低下)気道粘膜を損傷するなどの合併症を引き起こす可能性がある。


#2長引く咳により胸痛を招く可能性がある。

#3肺コンプライアンスの低下による呼吸苦がある

 

#4持続する呼吸困難に対する苦痛と不安がある

 

【看護目標】
♯1
  1. 苦痛の軽減→咳や痰の喀出
  2. 合併症予防→咳や痰の貯留によるもの
  3. 疲労の軽減→咳や痰の喀出によるもの

 

♯2
  1. 胸痛の緩和
  2. VSの安定

 

♯3
  1. 気道確保(正常な換気を促す)

 

♯4 
  1. 可能な限り軽減する

 

【看護計画】

♯1 
1-1.観察計画
  •  睡眠状況
  •  睡眠中断の回数
  •  熟眠感、睡眠の満足度
  •  日中の休憩状況
  •  呼吸状態
  •  体位
  •  不安の程度

 

1-2.ケア計画
  •  安楽な睡眠姿勢の考慮
  •  オーバーテーブルや枕の利用
  •  寝具や寝衣の工夫
  •  温度、室温、物品の配置などの環境調整

1-3.教育計画
  •  環境を整え、日中は呼吸状態に応じて適度な運動を行い、夜間の入眠のリズムをつくるように指導する。

 

♯2
 2-1.観察計画
  •  咳の程度
  •  症状の部位、出現状況、程度の観察

 

2-2.ケア計画
  •  可能であれば咳をおさえ、痛みを伴わないように配慮する。
  •  激しい痛みの場合は、必要に応じて疼痛緩和を行う。

2-3.教育計画
  1.  痛みを我慢せずに訴えるように促す。

♯3
3-1.観察計画
  •  安静時と活動時の呼吸状態の変化の観察

(呼吸数・努力呼吸・換気状態・SPO2 )

  •  安静時と活動時の循環動態の観察(脈拍・血圧)
  •  ADL の行動範囲の変化

3-2.ケア計画
  •  呼吸、循環動態に応じて環境を調整する
  • モルヒネなど、麻薬系鎮痛薬の使用→副作用:便秘(怒責による呼吸苦)
  • 酸素療法→患者の呼吸を補助する治療法
  • 全身の管理・ケア→患者の体力を消耗させないように話しあう。
  • 患者のペースで行動できるようにADLに合わせて環境を調整する。

 

3-3.教育計画
  • 患者・家族に、日常生活の行動範囲を自分で調整できるように指導する。
  •  薬の効果に合わせて生活を調整するように指導する。

 

♯4
4-1.観察計画
  • 不安・ 心配・緊張・興奮・自信の欠如
  • 無力感
  • 落ち着かない・イライラした態度
  • 困惑・恐れ・引きこもり
  • 注意力
  • 不安徴候を示す身体症状(呼吸数・心拍数の増加、発汗、悪心嘔吐、眩暈、頭痛、下痢、不眠)

4-2.ケア計画
  • 呼吸困難症状が改善
  • 不安の訴えをよく聴く
  • 疾患の認識に対する適切な情報提供
  • 呼吸状態に応じたコミニュケーションの配慮をする

4-3.教育計画
  •  患者・家族に疾患・治療予後について、わかりやすく説明する

 


【考えられる看護診断名候補と共同問題】

 

人工呼吸器装着時
  1. 無効な気道クリアランス
  2. 言語的コミュニケーションの障害
  3. 活動耐性低下
  4. (呼吸器装着、モニタリングに関連した)無力

 

人工呼吸器非装着時
  1. 呼吸機能の変調
  2. 睡眠パターンの混乱
  3. 予期悲嘆 不安 
  4. 非効果的治療計画管理

 

共同問題

  1. PC:低酸素症
  2. PC:右心不全

 

 

以上になります!

いかがしたでしょうか。

 

間質性肺炎は難病であり、関節リウマチから併発されている患者さまであれば、介護保険の特定16疾病に該当することになります(´ー`)

 

 

www.aikoandsibajyun.info

 

従って介護保険にも関わる疾患となりますので、在宅酸素療法や訪問リハビリテーションなど退院後のケアも含めた看護が必要になってくるでしょう(´-ι_-`)

 

超高齢化社会による影響で、慢性疾患はどんどん増加しています。

 

ですから、難病に関しては確実に知識を身に付けて適切なケアが出来るように日々勉強していきましょう!(o^-^)

 

 

おわり。

ご意見をお待ちしています。