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17-3.胸腔ドレーンの管理【観察・消毒】



 
みなさん、こんにちは!


なすもやしです。


今回は、胸腔ドレーンの管理についての記事になります。


前回、

胸腔ドレーンについて、挿入と管理の2つに記事を分けると書いたのですが、

 

抜去時について】という大事なイベントを忘れておりました。


ですので、

この記事とは別にさらに胸腔ドレーン抜去時についても今後書いていこうと思います。


よろしくお願いします!


ではでは、

ここからが看護師にとってさらに大事なお話です。


胸腔ドレーンの管理について、一緒に勉強していきましょう!


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リダイレクトの警告

ちゃんと観察していないとヤバイことのオンパレードですよ。個人的には。
 

 


胸腔ドレーン挿入中の管理
 
必要物品 


<胸腔ドレーンの観察における必要物品>
  • 使い捨て手袋

[必要時]

  • ミルキングローラー

 

<胸腔ドレーン挿入部の消毒における必要物品>
  • ポビドンヨード付き綿棒2本、またはイソジン液・綿球・鑷子
  • 消毒用アルコール綿
  • 透明フィルムドレッシング
  • 固定用テープ
  • チューブ用鉗子(2本)
  • 使い捨て手袋
  • 油性マジック

[必要時]

  • 皮膚保護材
  • 清拭タオル

 

 

<観察>

1.
患者本人であることを確認し、観察の必要性と実施内容を説明して、同意を得る。

  • 患者誤認防止のため、リストバンドでフルネームを確認する。
  • 可能であれば患者に氏名を名乗ってもらう。

 

2.

手指消毒を行い、使い捨て手袋を装着する。

  • 微生物の伝播を予防する。

 

3.
バイタルサインの測定、本人の自覚症状の確認、呼吸音、呼吸回数、胸郭運動の状態の観察を行う。

 

4.
適切なドレナージが行われているか観察し、以下を確認する。

  • ドレーンチューブなどのねじれ、屈曲、圧迫、たるみの有無
  • 閉塞により陰圧の維持やドレナージが阻害される。チューブのたるんだ箇所に排液が貯留すると、吸引圧を減少させる可能性がある

 

  • ほかに挿入されているドレーンやチューブがある場合、識別用の札などがついていること

 

  • 接続部の外れ、緩みの有無
  • 適切な吸引が行われず、肺の再膨張が妨げられる。

 

  • 排気状態、排液量の計測、性状の変化 
  • 患者の状態の継続的なアセスメントを行うことができる。
  • 排液量は漸減し、色は血性からピンク、そして黄褐色へと変化していく。
  • 体位を変えたときに突然流出する暗血性の排液は、古い血液である場合が多い。

 

  • 水封室の液面が呼吸性に移動すること
  • 呼吸性移動の消失は、
  1. 肺が完全に膨張したとき(正常化)
  2. チューブが屈曲・閉塞したとき
  3. チューブの内腔がフィブリンや凝血塊などにより閉塞したとき

のいずれかの理由により起こる。

  • 吸引源と接続されている場合は、正確に液面移動をアセスメントするため、一時的に吸引源との接続を解除する。

 

  • 水封室の気泡の増減(注:エアリーク)

 

  • 排液量の増減、排液の色、性状

 

  • 指示の吸引圧であること(吸引圧は吸引圧制御ボトルの設定と、水封室細管の水位とを加算したものである)
  • 指示とは異なる吸引圧であると、適切な吸引が行われず、肺の再膨張が妨げられる。
  • 水封(ウォーターシール、ウォーターシールド)のみとする場合もあるが、気胸でエアリークが顕著で持続的な場合、吸引圧をかけることが推奨される。通常の吸引圧は-10~-20 cm H2O程度である。
  • 吸引圧が高すぎると肺瘻や再膨張性肺水腫をきたす可能性があるので注意する。
  • 吸引圧設定は個々の患者により異なるため、必ず指示書で確認する。

 

  • ドレナージボトルは挿入部より低い位置にあること
  • 胸腔への排液の逆流による感染のリスク、肺の再膨張阻害のリスクを防止する。

 

  • 水封室の蒸留水が減っていないこと
  • 水量が減ると気密性を維持できない可能性があり、感染のリスクが生じる。
  • 逆に多すぎると呼吸仕事量が増すため、2cm程度の水位を維持する

 

  • 排液貯留ボトルがいっぱいになっていないこと

 

  • 固定は正しく2ヵ所以上でされていること
  • 胸腔への空気の流入や胸腔内の陰圧の減少を招く恐れのある、不測の接続部の脱落を回避する。

 

  • カテーテルを固定しているテープのずれ、はがれの有無
  • 胸腔への空気の流入や胸腔内の陰圧の減少を招く恐れのある、不測の接続部の脱落を回避する。

 

  • 挿入部の疼痛、発赤、出血の有無
  • 感染徴候を早期に発見する。

 

  • カテーテル抜去、埋没の有無(マーキング位置の確認)

 

  • 皮下気腫の有無

 

  • 皮膚トラブル(テープによるかぶれなど)の有無

 

5.
ドレーンの位置、肺の拡張状態を定期的にX線写真で確認する。

 

6.
排液の性状により閉塞の恐れがある場合、適宜ミルキングを行う。

 

  • ミルキングを行うには、指でチューブを保持し、チューブを強く摘んだり離したりする。チューブ全長にわたってしごくことは、胸腔内を一過性の過陰圧状態にし、肺の巻き込みを招く恐れがあるため禁忌である
  • チューブが閉塞するリスクがある場合にはミルキングを行うが、日常業務としてのミルキングは推奨されない。

 

7.
水封室や吸引圧設定部の滅菌蒸留水を調節する場合は、水位調節ポートから、16Gより細い針をつけたシリンジで行う。

  • 太い注射針を使うとドレナージボトル内の気密性が損なわれる可能性がある。

 

8.
医師の指示がない限り、ドレーンクランプは行わない。

  • エアリークや気胸があるときのドレーンチューブのクランプは、空気の排出口がなくなり、胸腔内に空気が蓄積する可能性があるため、緊張性気胸の誘因となり得る 。

 

9.
歩行時は輸液スタンドにドレナージボトルを固定する。

  • ドレナージボトルが転倒すると、水封室の水が移動して外気が胸腔に逆流し、肺虚脱や逆行性感染の危険性がある。
  • また、排液や吸引圧制御ボトル内の水が水封室に移行し、適切な胸腔圧の維持管理が行えなくなる可能性がある。

 

<胸腔ドレーン挿入部の消毒>

1.
患者本人であることを確認し、消毒の必要性と実施内容を説明して、同意を得る。

  • 患者誤認防止のため、リストバンドでフルネームを確認する。可能であれば患者に氏名を名乗ってもらう。

 

2.

手指消毒を行い、使い捨て手袋を装着する。

  • 微生物の伝播を予防する。

 

3.
固定されているテープを丁寧にはがし、皮膚状態を観察する。挿入部の縫合固定がとれていないかを確認する。

  • ドレッシング材交換は汚染があるときに2~3日ごと、医師の指示がある場合に行う。
  • 皮下気腫の存在、感染または炎症の兆候をアセスメントする。
  • 誤抜去のリスクに注意する。

 

4.
挿入部を消毒し、十分に乾燥させる。ポビドンヨードに対するアレルギーがある場合は、消毒液を変更する。

 

5.
浸出液が多い場合には、Yガーゼを挟み滅菌ガーゼで圧迫固定を行う。浸出液が減少してきたら、Yガーゼを挟み透明フィルムドレッシング材を貼付する。

 

6.
ドレーンチューブは固定用テープで2ヵ所固定する。

  • ドレーン誤抜去のリスクに注意する。

 

7.
ドレーンチューブにマジックでマーキングをする。

8.
患者に終了したことを告げ、余分な消毒液をふき取り、寝衣を整える。

9.
使用した物品を適切な方法で片付け、手指洗浄を行う。
 

以上になります!
いかがでしたでしょうか。


胸腔ドレーンには多くのリスクがつきまといますので、1つ1つのリスクをしっかり観察して予防できるように努めていきましょう!


ドレーン誤抜去、皮下気腫、感染、肺虚脱…
どれをとっても危険なリスクです。


繰り返しになりますが、
本当に確実な管理をしていきましょう!


次回は、胸腔ドレーン抜去時について記事を書いていきます。


例によって記事ができ次第リンクを貼りますので是非ご一読ください!


ご意見をお待ちしています。

 

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