みなさんこんにちは。
なすもやしです。
前回は訪問看護の勉強の中で、
訪問看護で大事なのは、
- QOLの維持と向上
- ADLの維持と向上
- ケアマネジメントの質の維持と向上
の3点だと学びました。
今回は、
その中のADLの維持と向上に関して、
少し掘り下げて勉強していきたいと思います。
テーマは、
セルフケア/日常生活行動の自立の条件
について。
それでは早速やっていこうっ(*´∀`*)
セルフケア/日常生活行動の自立の条件
1.セルフケア
セルフケアは、
自分に必要なことを自分で行う
という意味で使われている。
身の回りの動作を自分で行うというだけの意味ではない。
(例えば、「糖尿病のセルフケア」「ストーマのセルフケア」というような場合にも用いられる。)
セルフケア理論を提唱した
オレムは、
セルフケアを
「自分の生命と健康な機能、成長、安寧を維持するための活動」(一部省略)
と定義している。
ドロセア・オレム看護師
(Dorothea E. Orem、1914年 - 2007年6月22日)
2.運動機能と知的機能
人間の行動は、単に運動機能だけではない。
行為を思いつき、状況判断し、手順を考え、記憶するといった一連の知的機能が備わっていなければならない。
特に日常生活行動は、
食事、排泄、洗面など
目的をもった身体運動である。
日常生活行動が成立するためには、
以下のことが必要となり、これらの程度によって日常生活行動の自立度が左右される。
- 行動を起こす動機付け(目的)が存在すること
- 身体機能、認知機能、精神機能が健全であること
- 環境条件が揃っていること
3.自立度のアセスメント
自立が成立するためには、
行動にどれだけの工程があり、そこにどのような機能や環境が影響するのかを知らなくてはならない。
例えば、
排泄行動のひとつにしても、
- トイレのドアは引き戸か前開きか?開けるための上肢と体幹の機能は十分か?
- 便座は洋式か和式か?便座を使用するための下肢と体幹の機能は十分か?
- ウォシュレットはついているか?陰部や肛門を拭くための動作は行えるのか?
- 水を流す装置はレバーか、ボタンか、センサーか?それを使用できるのか?
- 手洗い場の水はセンサーか蛇口の開栓式か?本人の衛生意識はどうか?普段の習慣はあるのか?
など、
成立するためには多方面の条件が整わなくてはならない。
日常生活行動の自立度のアセスメントでは、
まず、具体的に一つ一つの工程をみていき、どの段階にどんな問題があるのかをまず確認する。
次に、
問題点がある工程が、
どの機能や、どの環境に影響されているのかを分析する。
そうすることで、
改善策を立てやすくなるのである。
また、
改善が困難な場合にも、環境の調整によって自立度は高めることができるのである。
4.やる気を低下させないためのアプローチ
日常生活行動は、
本人自身のやる気や意欲によってもその遂行が左右される。
やる気がなければ、
いくら身体機能や環境条件が整っていたとしても、行動の成立には至らない。
例えば、
日常生活行動のリハビリ(歩行に介助を要する状態から、自立して歩けるように訓練を行う 等)は、簡単に達成できることではなく、時間と忍耐とエネルギーを要する場合がある。
地道な努力と積み重ね、やる気を低下させないでリハビリを継続できるためのアプローチが重要になる。
やる気の出るときの例 …
- 課題が自分の好きなこと、やりたいことである
- 目標が到達可能だと思える
- 努力の成果が現れて見える
- 努力を認めてもらえる(特にキーパーソンから)
- 努力の過程、結果をほめられる(特にキーパーソンから)
- 一緒に努力する仲間がいる
- 目標の達成や努力の後に楽しみがある
やる気が出ないとき/失せるときの例…
- 強制された課題
- 課題が大きすぎて、できそうに思えない
- 努力の成果が中々あらわれない
- 努力を認めてもらえない
- 一人である
- やろうと思っているところに先々指示される
- 他に気をとられることがある
- 身体的な状態が不良である
アバッキオの同僚が言うように、
やる気がでないとか、何かを成し遂げられない理由のひとつは、結果だけを求めていることが原因のひとつになるかもしれませんね。
一つ一つのステップ、
行動の積み重ねを大事にすることが大切なんですね。
…今日はここまで。
今日は、
- セルフケアの意味と定義
- 日常生活行動の自立に必要なもの
- 日常生活行動の自立度のアセスメントの考え方
- やる気・意欲について
を勉強しました!
確かに、
屋外歩行の移動能力はあるのに
面倒くさがるという例はありそうですよね。
それはきっと、
その人がやる気がでない何か理由がある
という可能性が高いのでしょう。
やる気を低下させないためのアプローチについてもしっかり勉強しなくてはいけませんね…
次回はそのへんを勉強したいと思います。
ではまた次回!
またお会いしましょう(*´∀`*)