栗看

~くりかん~

経口エアウェイ・経鼻エアウェイの使用方法

こんにちは。栗鈴です。

『経口エアウェイ』と『経鼻エアウェイ』の使い方をまとめました!

 

 

 

はじめに

経口・経鼻エアウェイといいますと、救急カートには必ず入っている物品ですよね。
 
舌根沈下の時、医師がサッと気道確保をする時に使うものですね(^^)
 
意識レベル低下し、昏睡』を起こしていたら、舌根沈下を起こす可能性がある」
 
と、ベッドサイドに赴く際は念頭に置いておきましょう!
舌根沈下はやばいです
 
実際に目にすると、看護がいかに人の命を左右するかがよく理解できます。舌根沈下にはホントに気を受けて欲しいと思います!
 
また、看護師が判断して経口・経鼻エアウェイを使用することもあります。
 
ただし!手技が手軽とはいえ、挿入が『禁忌』の患者さまは使用しないようにしましょう。
 
エアウェイ挿入自体が患者さまの気道閉塞を助長してしまうリスクもあります。
 
よって、リスクを考えずに経口・経鼻エアウェイを使用するのは控えたほうがいいです!「過信は禁物!」ということですね。
 
看護の基本は、知識をきちんと理解しないと実践はしちゃいけないってことです…
 
命を預かる仕事ですから。のあたりが適当に出来ないところが看護の辛いところだと書きながら思う次第です。
 
救命救急センターや救急病棟で勤務する看護師は、必ず注意点を理解して使用しましょう。基本が大事です。
 
余裕があれば、事前に医師か上司に相談をしてから使用するのが無難です。
 
では前置きが長くなりましたので、使い方の項にまいります。
 

1.経口エアウェイ


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経口エアウェイの目的 
  舌根沈下の時に気道確保を行うために使用する 
 
経口エアウェイの使用法

1. 水かキシロカインゼリーを先端につける。

2.口腔内を通過するまでエアウェイの先端を頭部側にして挿入する。 

 
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3.咽頭後壁手前まで差し掛かったところで徐々に180度回転させながら挿入する。 

 

経口エアウェイのサイズ
  • 様々なサイズがあるが、3号〜5号を使用することが多い。
  • 口角から下顎角(耳の下の顎が出っ張っているところ)までの長さのサイズを選択する。(もしくは前歯から下顎角)
経口エアウェイの適応
  • 咽頭反射の消失している患者 (深昏睡) 
 ☆睫毛反射(まつげを触ると周囲の筋肉がピクピクと動く)が無い場合、咽頭反射が消失している可能性が高いので、判断材料となる。
 
咽頭反射

咽頭反射 とは?

飲食物などが咽頭に入ると、脳神経から運動神経に直接介して反射的に喉頭蓋が閉じることによって飲食物を食道に通している。
 
これによって、気管に物が入るのを防いでいる。誤って気管に入ってしまったときは咳を出す反射が起きて、誤嚥性肺炎などを防いでいる!
経口エアウェイ挿入のメリット
  • 正しい挿入を行うことにより、舌根沈下による咽頭後壁圧迫を防ぎ、気道確保が行える。(舌根沈下で咽頭後壁が圧迫されると、気道が閉塞する)
経口エアウェイの注意点
  • 使用前に咽頭反射の有無を確認する必要がある。
  • 口腔エアウェイは固定をする必要がない。だが、不適当なサイズのものを用いると、エアウェイがただの気道異物になる可能性がある。
  • 口腔エアウェイ内部に唾液や痰などの分泌物が貯留すると、気道確保出来ていても換気が出来ない場合があるため、適宜エアウェイ内部の吸引を行う。
  • 短すぎると舌をさらに圧迫して気道閉塞を助長する。
  • 長すぎると喉頭蓋を圧迫し完全気道閉塞をおこす可能性がある。 
経口エアウェイは使わないことが多い?
 みなさんが勤める病院では、経口エアウェイを使用していますか?
 
私は内科病棟で働いていたのですが、実際の臨床で使っているのを見たことがありません。
 
私の勤める病院では、救急カートの物品リストから経口エアウェイは途中から削除されました。使用するメリットに乏しいのかもしれませんね。
 
では、次に経鼻エアウェイの使い方について参ります!
 

2.経鼻エアウェイ

経鼻エアウェイは挿入が容易であるため、コチラは実際に結構使われています。コチラの方はしっかり覚えときましょう!
 

この記事の内容で本当に覚えておきたいのが、この経鼻エアウェイの使い方です。特に注意点はしっかりおさえておきましょう。


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経鼻エアウェイの目的
  • 咽頭下部に気道を確保するために使用する。
経鼻エアウェイの使用方法
  • キシロカインゼリーを塗って挿入する。(鼻出血予防のため、エピネフリンにより鼻粘膜血管を収縮させてから使用する場合もある。 )
  • 基本的に右の鼻孔に挿入する(下記も参照)。
  • キーゼルバッハ部位からの出血を予防するためカット面がある(切れ込みの長い方が外側)。
  • 左右どちらでもカット面が鼻中隔に沿うように入れる。
  •  先鋭部が鼻中隔をこすると出血する。
  •  ただ、必ずしも右から挿入する必要はない。 しかし持ち手の関係上、右ききの人は右が入れやすい
  • 抵抗があるときは抜去し、左から挿入する。 
  • 経鼻エアウェイに安全ピンが付属しているものは、安全ピンを用いて挿入した長さに合わせて固定することが出来る。
  • エアウェイが途中で抜けそうになる場合は、エアウェイのフランジ部位に優肌判などの適当な固定用テープを鼻翼に貼り付けて固定する。
  • エアウェイの長さに余裕があるならば、エアウェイに固定用テープを巻き付けて鼻翼に固定してもよい。
 
やったことはないのですが、安全ピンに固定用テープを巻き付けても理論的には問題ないと思います。
 
普通にテープを貼っても留めにくい場合は医師に相談してOKだったらやってみて下さい。

 

経鼻エアウェイのサイズ 
  • 鼻孔から耳朶下端(耳たぶの一番下)までの長さのものを使用。
  • 長さが不適当である場合は、安全ピンなどを用いて、挿入した長さに合わせてエアウェイを差し留めることで長さを調整することが出来る。 
  •  太さは6〜7mm(もしくは小指の太さ)。
  • サイズを間違えるとかえって気道を閉塞させるリスクがある。 
経鼻エアウェイの適応 
  • 咽頭反射の残存している意識障害患者
  • 意識レベル低下があるものの睫毛反射がある場合(半昏睡) 
経鼻エアウェイ挿入のメリット
 経口エアウェイと同様だが、経口エアウェイと比べて適応範囲が広く、使用法が簡単である。
経鼻エアウェイの注意点 
  • 必ず患者にあったサイズを使用する。
  • また、挿入時に 疼痛を伴うため、血圧上昇を招く。 
  • 脳出血や頭蓋骨骨折の患者は症状を悪化させるため『禁忌』である。
  • 挿入後は直ちに呼吸の有無を確認する。
  • また、肺聴診を行い、呼吸音に異常がないことを観察する。
  • 挿入時に鼻出血のリスクがあるため、鼻血の有無を観察する。
  • 胃管挿入中の患者様の場合は、どうしてもエアウェイが入らない場合がある。状況によって医師に相談すると良い。
(胃管挿入患者にエアウェイを入れることはあまりないです。舌根沈下のある患者さまに経鼻経管栄養は不適切です。) 
 

以上!いかがでしたでしょうか!

 

おわりに

エアウェイの適応と注意点を理解して、
挿入による事故を起こさないようにしましょう!
 
大事なのは、油断しないこと。無理をしないこと。安心・安全なケアに努めていきましょう!
 
ここまで読んでくださって、ありがとうございました!また、救急カート関連で、別の記事も載せています。よかったら見てみて下さい!
みなさんのご意見をお待ちしています!