こんにちは、栗鈴です。
今回の記事は、『【看護】活動/運動パターンのアセスメント・情報収集の例【ゴードン】』です。
よろしくお願いします。
はじめに
看護実習でよく使われる
マージョリー・ゴードンの看護理論から、
全11パターンの情報収集の目的と注目する視点、情報収集の質問の例についてまとめています!
看護過程に取り組んでいる看護学生さんならお気づきと思いますが、
活動/運動パターンという枠組みには、
患者さまにケアを提供する上で多くの大事な情報がつまっています。
特に、
ADLの低下や、QOLの低下が生じている患者さまには
ほぼ100%このパターンでの看護問題が浮かび上がってくるくるでしょう。
看護問題に対して、よりよい看護をしていくために、何の情報を収集すればいいのか?
この記事が、
それを学ぶ手助けとなることを願っております。
では、やっていきましょう!
4.活動/運動パターン
情報収集の目的
- 定期的に行っている運動・余暇を含む患者の日常生活行動を評価するために行う。(日常生活行動には、清潔管理・食事・排泄行動・家事の全般と仕事を含む。)
日常生活行動に支障をきたす因子や、
日常生活を構成する要素がどのくらい重要であると感じているのか
ということを知るために、情報収集を行っていきます。
情報収集のポイント
活動/運動パターンには、
情報収集を行う上でのポイントが4つあります。
- 心血管系
- 呼吸器系
- 筋骨格・神経系
- 日常生活行動
これから、
これらの4つのポイントにおける情報収集について、一つずつ紹介します。
ポイントをしっかりふまえた上で情報収集を行いましょう。
1-1.注目する視点(心血管系)
- 心血管系の病気を起こす危険因子はどうか(高血圧症・高コレステロール・糖尿病・喫煙・ストレスなど)
- 心血管機能障害の徴候と症状はどうか(痛み・めまい・動悸など)
- 随伴症状の有無(嘔気・嘔吐・発汗など)
- 日常生活における心血管機能障害の影響はどうか
- 心臓あるいは循環器系の障害に対してどのように適応しているか
1-2.質問の仕方の例(心血管系)
- 今までに胸の痛みや不快感がありましたか?もしあれば、詳しく教えてください。
- 家族に心臓や血管の病気を持った人がいますか? 例)心臓発作、脳卒中、高血圧症など
- 休んでいるとき、あるいは身体を使っているときに次のような経験をしたことがありますか? 例)めまい、動悸(どきどきする)、息切れ、足の痛み、痙攣など
- それは、どのようにすれば治りますか?
- (心臓または循環系の病気)が、あなたの日常生活行動の妨げになっていますか?
- もしそうであれば、どのように気をつけていますか?
2-1.注目する視点(呼吸器系)
- 肺の病気に対する危険因子はどうか。(喫煙・汚染物質にさらされる職業など)
- 呼吸器の機能障害における徴候と症状はどうか(咳・喀痰分泌・呼吸困難など)
- 日常生活における呼吸器の影響はどうか
- 患者が呼吸器機能障害に適応しようとして行う方法は何か
2-2.質問の仕方の例(呼吸器系)
- 咳をしますか?
- それはいつどんな時にでますか?
- 痰が出ますか?その色と量について教えてください。
- 呼吸が苦しくなるときがありますか?
- それはいつ、どのようにしたときですか?
- 呼吸する時に何か変化に気づいたことがありますか?
- 呼吸に伴う障害のために、あなたの普段の行動を変える必要がありましたか?
- 以前のようにできなくなったことがありますか?
- どのようなことが呼吸を楽にしますか?
- 悪化させるのは何ですか?
- 呼吸が苦しくなるようなアレルギーはありますか?
3-1.注目する視点(筋骨格・神経系)
- 長期間の安静、車椅子使用、拘縮などによる機能低下
- 麻痺、虚弱
- 骨折
- 握力、筋緊張、
- 関節可動域
- 身体の部分的欠損(四肢、手指、足趾など
- 歩行バランス、立位バランス(ふらつき)
余談
自らの大技によって体が限界を越えてしまい、片腕が使い物にならなくなり隻腕になってしまった格闘家、愚地克己さん(グラップラー刃牙:板垣恵介 作)
「だからこそ、前向きに生きていく」
そんな強い意志を、彼は持っていると思います。
世の中には、筋力低下、麻痺、骨折など、色々なことで運動に制限を持つ人はたくさんいます。
動きたくても動けない。
活動、運動に制限があるということは、
大きな苦痛が生じることだと思います。
「だからこそ、前向きに生きていく。」
そんな気持ちが患者さまに芽ばえる時まで、常にサポートをし続けられる看護師でありたいですね。
余談、おわり!
3-2.質問の仕方の例(筋骨格・神経系)
- 手足の動きで不便なことがありますか?
- ペンや箸を握ることができますか?
- 座位や立位、歩行時にふらつきがありますか?
- 身体を動かすことに何か障害がありますか?
- 補助具(車いす・杖・歩行器・松葉杖など)を使っていますか?
4-1.注目する視点(日常生活行動)
- 患者の運動性の状態はどうか
- 活動を自力で行う能力はどうか
- 日常生活を自力で行う能力はどうか(入浴・排泄・更衣・整容・食事)
- 単純な運動能力はどうか(座る・立つ・歩く・階段を上る・扉を開くなど)
- 家庭管理能力はどうか。(料理・買い物・家事・掃除・洗濯など)
- 一人で生きていくための能力はどうか。
- 一人で生きていくために必要とされる援助の量はどうか
- 活動を困難にする原因があるかどうか(家の構造・階段など)
- 事故やけがの危険因子があるかどうか
4-2.質問の仕方の例(日常生活行動)
- 普段のあなたの一日の生活を教えてください。
(清潔・料理・ショッピング・掃除・庭仕事など) - 利き手はどちらですか?
- 利き手は自由に使えますか?
- 日常生活行動のうちで、行うのが困難なものがありますか?
- 現在の健康状態が、普段の行動にどのように影響していますか?(呼吸困難・息切れ・動悸・疼痛・拘縮・筋力低下など)
- 誰か手助けしてくれる人がいますか?
- どのように手助けしてくれますか?
- 日常生活行動を行うのに何か補助具を用いていますか?
- 入浴・更衣・食事・排泄に手助けが必要ですか?
- 料理・掃除・買い物その他の家庭での仕事に手助けが必要ですか?
- 運動は、いつ、どのくらいしますか?
- 歩行に障害がありますか?
- 健康を害したために運動ができなくなりましたか?
- 体操をしているときに痛みとか不快感がありますか?
- 行動する時に足の状態で困ることがありますか?
以上になります!
いかがでしたでしょうか。
おわりに
活動/パターンは、ADL(日常生活行動)やQOL(生活の質)をアセスメントするために大変役立つ情報を司っています。
そのため、看護診断についても立案がしやすいパターンであるといえるでしょう。
活動/運動パターンにおける情報とアセスメントをおさえておけば、3~4割の情報は収集出来たといっていいでしょう(5割まではいかない(^o^;)
それだけ大事ですから、確実に全ての情報をおさえておくことをおすすめします!
おわり!
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