みなさん、こんにちは。栗鈴です。
今回は看護過程シリーズ第4弾。
脳梗塞
の看護過程をみなさんと一緒に勉強していきたいと思います。
- はじめに
- 脳梗塞の看護
- 脳梗塞の看護問題
- 脳梗塞の看護目標と看護計画
- ♯1運動麻痺により嚥下が障害され食事を十分に摂取できない
- ♯2運動麻痺によってセルフケアが行えない
- ♯ 3運動麻痺により自由にすばやくトイレにいくことができず失禁してしまう
- ♯4運動麻痺や食事摂取量の低下、 自分で自由にトイレに行けないため便秘になりやすい
- ♯5失語症、構音障害のためにコミュニケーションがとりにくい
- ♯6半側空間無視があり空間を認識できない
- ♯7急激な身体変化と後遺症を受け入れられず、 治療やリハビリテーションを毎日の生活に組み込めない
- ♯8運動麻痺による身体の変化を受け入れられない
- ♯9長期にわたって介護を行うことにより、家族が身体的、 精神的苦痛を感じている
- ♯10見当識障害や知覚障害、視野欠損、 運動障害により身体の危険を認知する能力が低下している
- 【考えられる看護診断名候補と共同問題】
はじめに
脳梗塞および脳血管疾患は、
日本人の死因のランキングの中でも常に高い順位にありますね。
その年にもよりますが、
たいていの死因の1位は
やはり悪性新生物。つまり、がん。
2位は、心疾患。
そして3位に脳血管疾患
という順位になることが多いです。
しかし、
一昔前はがんよりも
脳血管疾患による死亡率の方が高かったのです。
理由としては、
現代医療が進化したことで、
急性期・慢性期における外科・内科的治療が常にアップデートされていること。
そして、
少しずつ日本人の生活習慣をよりよいものに見直そうとする動きが、
政治やマスコミなどを通して社会全体に高まってきていること。
この2点が、
脳血管疾患の死亡率の低下に一役買っていると考えられます。
しかし、それでも脳血管疾患が死亡率の上位にあることには変わりありません。
このことを、
看護師を含む医療従事者は、
みな心に重く受け止めなければなりません。
脳梗塞で苦しむ人と同じくらい、
医療従事者も苦しみを共有し、共に乗り越える姿勢が必要です。
看護師のケアの質が向上することによって、
脳血管疾患の死亡率の低下に繋げることは
できるはずだからです。
キュア〈治療〉が発展しているからには、
ケア〈看護〉の質も維持・向上していく必要があることは自明の理です。
看護師として、脳血管疾患の患者様へのケアの質を高めていくことは、
日本全体の健康を高めていく大きな一歩となってきいきます。
ケアに対する自信のない方は、是非ともに勉強をしていきましょう!
前置きが長くなりました!
とういうわけで、やっていきましょう!
脳梗塞の看護
〈概念〉
脳梗塞とは、
脳の一部に血液供給が一時的にあるいは永久的に減少あるいは消失することにより、神経細胞の不可逆的変化(細胞死) をきたした状態を意味する。
〈病態生理〉
発症機序により、
- 脳塞栓症
- アテローム血栓脳梗塞、
- ラクナ梗塞
の3 タイプに大別される。
- 心原性脳塞栓症は、 心腔内に生じた血栓が剥離して血流で運ばれ、 脳の動脈を閉塞して梗塞を生じる病態である。 種々の心疾患により生じるが、最も多いのは心房細動である。
- アテローム血栓性脳梗塞は主要な頭蓋内動脈のアテローム硬化症に起因する脳梗塞で、高血圧、糖尿病、脂質異常症(高脂血症) 、喫煙などの危険因子を有していることが多い。発症機序としては以下の3 つ機序が関与することがある。
(1)血栓性機序
アテローム硬化巣とそれに伴う血栓形成が脳動脈を閉塞することにより発生するもの。
(2)塞栓性機序
脳主幹動脈などのプラーク(粥種)から剥離した塞栓因子が、 より末梢の脳動脈を閉塞することにより発生するもの。
(3)血行力学性機序
脳主幹動脈など比較的太い動脈の高度狭窄または閉塞がある症例において、血圧低下などの理由から、狭窄部以下の血流が異常に減少することにより発生するもの。
- ラクナ梗塞は、 脳主幹部動脈から分岐する穿通枝1本の支配する領域(基底核、 視床、深部白質など)に生じる径1. 5cm以下の小梗塞である。これは、 穿通枝の硝子変性ないし血管壊死もしくは穿通枝分岐部の微小アテロームによる血栓性機序によって発生する。
上図はラクナ梗塞。
穿通枝の壊死や、粥状組織の増加による血管肥厚などにより発生する。
〈病因・憎悪因子〉
- 年齢・性別
加齢による発症率の増加は顕著であり、 男性のほうがリスク高い。
- 高血圧
脳卒中の最大の危険因子。
血圧が高くなるほど、 脳梗塞発症率も増加する。
- 耐糖能異常
女性では、統計学的に有意なリスクとなり、 男性でもリスクとなる傾向にある。
また、 耐糖能異常と高血圧の合併により脳梗塞のリスクが相乗的に上昇する。
- 脂質代謝異常
LDLコレステロール値の上昇はアテローム血栓性脳梗塞の危険因子。
- 肥満
肥満は脳梗塞のうち脳塞栓症の危険因子として重要である。
- 喫煙
喫煙は動脈硬化を介するよりも脳血流量減少、 血液凝固亢進、 血栓形成促進などの要因を介して脳梗塞発症にかかわっているとされるが、有意な関連は報告されていない。
- 飲酒
アルコールは脳出血の危険因子となる一方で、 脳梗塞には予防的に作用する。
しかし、 アルコール摂取量が多量になると、塞栓源の誘発、高血圧の増悪、 脳血流量減少をきたし、 脳梗塞の予防効果を相殺すると考えられている。
〈疫学・予後〉
日本を含め先進国における脳卒中(脳出血、脳梗塞)の死亡率は、 悪性腫瘍、心疾患に並ぶ主要死因の 1 つである。
かつて脳梗塞は死因の第1 位であった。
1981 年以降は低下傾向にあり、1997 年以降は第3位である。
実際、脳梗塞の死亡率は1970 年代半ばまで増加したあと、低下傾向に転じている。
〈症状〉
- 心原性脳塞栓症
一般に比較的太い動脈の閉塞が急激に生じるので、発症は突発性完成型であり、しばしば意識障害を伴う。
重度の片麻痺に加え、失語、視野欠損などの症状をきたす。
広汎な梗塞では、脳浮腫が高度になり、 致死的転帰をとる場合も少なくない。
- アテローム血栓性脳梗塞
前駆症状として、一過性脳虚血発作(TIA) が約40%と高確率に起こる。
発症時は意識障害がなくとも、軽度な症状から数日間に渡り徐々に進行したり変動したりする場合がある。
片麻痺や失語、 視野異常などの皮質下症状もしばしばみられる。
- ラクナ梗塞
無症状性梗塞となることも少なくないが、 症候性の場合、部位に応じた特徴的な症状を示す。
しかし、意識障害や皮質下症状は認めず、進行性の経過を辿ることは少ない。
回復もよく、予後良好である。
〈診断・検査〉
発症したときの状況をよく聴取し、 意識障害を含めて神経学的に異常所見がみられたら、 脳血管障害を疑う。
ただちにコンピュータ断層法(CT) や磁気共鳴画像法(MRI)検査を行うことにより、 診断は容易である。
- 検査
CTもMRIも脳卒中診療においては必須の検査である。
MRIは解像度と脳梗塞発症早期の病巣の検出の点で、 CTより優れている。
(1) CT
脳出血の診断はCTで容易であるが、 脳梗塞では発作直後は異常を認めず、多くは12 時間以上たってみえてくるので、後述するMRIが必要となる。
(2) MRI
急性期脳梗塞の診断、 とくに拡散強調画像は脳梗塞発症1~2 時間後の超急性期虚血巣の検出には威力を発揮する。
脳幹部や小脳梗塞、 ラクナ梗塞などの小梗塞の描出にも優れている。
(3) MRA(磁気共鳴血管撮影):
頭蓋内の主要血管の狭窄や閉塞所見のみならず、 頸部動脈病変の検索においても、無侵襲に行うことができる。
(4) 脳血管撮影
MRAの導入により、 あまり行われなくなった検査であるが、 脳循環動態や側副血行動態などの動的な情報を得るには、 今なお有用である。
〈合併症〉
・神経系合併症
- 脳梗塞の拡大
- 出血性梗塞( とくに心原性脳塞栓症の場合)
・内科系合併症
- 腎機能障害
- 心疾患
- 内分泌疾患の悪化。
・慢性期合併症
- うつ状態
- 意欲の減退
- 重傷例や遷延性意識障害の患者で臥床状態の場合の慢性的呼吸器系・泌尿器系感染症
〈治療〉
- 脳梗塞の急性期治療
急性期内科的治療
虚血組織を救い改善するには2つのアプローチがある。
1 つは虚血脳に対する血行改善。
たとえば、 血栓溶解や血液希釈などである。
2 つめは、虚血状態であるが、依然生存可能な神経細胞が、 毒性代謝産物によりさらに損傷することを防ぐ方法。
たとえば、 軽度低体温法の応用や、 各種脳保護的には次の4つにまとめられる。
(1) 血栓溶解療法
ウロキナーゼ、t-PA( 組織プラスミノーゲンアクチベータ)
(2) 抗凝固療法
ヘパリン、ワルファリン、選択的トロンビン薬( アルガトロバン)
(3) 抗血小板療法
アスピリン、チクロビジン、 選択的TxA2阻害薬(オザクレルナトリウム)
(4) その他の脳梗塞急性期の薬物療法
血液希釈療法、抗浮腫療法( D-マンニトール、グリセオール)フリーラジカル捕促薬( エダラボン)など。
急性期外科的治療
(1) 脳室ドレナージ術
小脳梗塞などで急性水頭症が生じている場合。
(2) 減圧開頭術
小脳梗塞などで脳幹部圧迫があり、 これによる昏睡を示す場合。
また、 一側大脳半球に及ぶ大きな梗塞で、 種々の内科的治療にもかかわらず、 脳幹部への圧迫をきたしている場合は頭蓋骨をはずして頭蓋内圧の低下を図る本法が勧められる。
- 脳梗塞の慢性期治療
慢性期内科的治療
多くの場合は、
脳梗塞の再発を防ぐための二次的治療であり、薬物療法である。
(1) 抗血小板薬
アテローム血栓性脳梗塞およびラクナ梗塞に対して最も有効。
(2) 抗凝固薬
ワルファリン(心原性脳塞栓症の第一選択薬)
(3) その他の薬物療法
脳梗塞後のうつ状態や意欲減退に対して、 脳循環代謝改善薬、抗うつ薬、ドパミン遊離促進薬など。
(4) 脳梗塞の危険因子への対応
・ 高血圧
至適降圧レベルは、
治療開始後の一次目標として
血圧150/95mmHg未満。
最終目標値
血圧140/90mmHg未満。
(日本高血圧学会: 高血圧治療ガイドライン2004 年版)
・ 喫煙
喫煙により脳卒中の罹患率および死亡率は上昇する。
・ 心臓病
心房細動は脳梗塞発症のリスクが2~7 倍高くなる。
・ 糖尿病
脳梗塞二次予防の至適血糖値は
126mg/dL未満。
・ 血液脂質
種々の薬物療法によるLDLコレステロール低下は脳梗塞を減少させる。
慢性期外科的治療
(1) 頸動脈内膜剥離
頸動脈分岐部における狭窄の原因となる粥腫を外科的に切除する。
(2) 経皮的血管形成術とステント留置術
頸動脈内膜剥離術に代わる血管内治療。
(3) 頭蓋外-頭蓋内(EC-IC)バイパス術
頭蓋外血管から頭蓋内血管にバイパスして、 不足している頭蓋内血流を補う手術法。
続きまして、脳梗塞の看護に参ります…(゜∀゜)
脳梗塞の看護問題
♯1運動麻痺により嚥下が障害され食事を十分に摂取できない
♯2運動麻痺によってセルフケアが行えない
♯3運動麻痺により自由にすばやくトイレにいくことができず失禁してしまう
♯4運動麻痺や食事摂取量の低下、 自分で自由にトイレに行けないため便秘になりやすい
♯5失語症、構音障害のためにコミュニケーションがとりにくい
♯6半側空間無視があり空間を認識できない
♯7急激な身体変化と後遺症を受け入れられず、 治療やリハビリテーションを毎日の生活に組み込めない
♯8運動麻痺による身体の変化を受け入れられない
♯9長期にわたって介護を行うことにより、家族が身体的、 精神的苦痛を感じている
♯10見当識障害や知覚障害、視野欠損、 運動障害により身体の危険を認知する能力が低下している
脳梗塞の看護目標と看護計画
♯1運動麻痺により嚥下が障害され食事を十分に摂取できない
- 〈長期目標〉
嚥下障害なく食事摂取できる
- 〈短期目標〉
嚥下のリハビリテーションが行える
観察計画(OT)
O1食事摂取量
O2嚥下障害の状態
O3食べこぼしなどの状態
O4食べられる食物の形態
O5誤嚥性肺炎の徴候
ケア計画(TP)
T1食事は誤嚥防止のために介助者が見守り、介助を行う
T2飲み込みやすい食形態にしたり、 細かく刻むなどの工夫を行う。 酸味の強いものや粉っぽいものは誤嚥しやすいので避ける
T3患者があせらずに食事ができるように環境を整える
T4食事が1回で十分とれない場合は、回数をふやすか、 間食などで栄養がとれるよう工夫する
T5嚥下しやすい体位の工夫、嚥下練習を行う
教育計画(EP)
E1あわてず、ゆっくり食事をとるように指導する
E2嚥下障害をおこしやすい食物は避けるよう指導する
E3口腔ケアの必要性と方法について指導する
♯2運動麻痺によってセルフケアが行えない
- 〈長期目標〉
自分が望むことをできる範囲でおこなうことができる
- 〈短期目標〉
1) セルフケアをするために必要なリハビリテーションを前向きに行うことができる
2)介助によって患者が望むことが充足される
観察計画(OT)
O1セルフケアを行う能力
O2障害の程度、部位
ケア計画(TP)
T1障害に応じて患者のADLを介助する
T2自力でできる範囲は行えるような環境を整える
T3セルフケアを自力で行えないことに対する気持ちを聞く
T4必要時に適切な自助具を選択する
教育計画(EP)
E1セルフケア不足に対する不快な気持ちや不満を言語化するように指導する
E2自分のペースを崩して、無理に行動しようとすることは、 事故や外傷の危険があることを指導する
E3自分でできる範囲の行動を自分のペースで行うことは、日常生活におけるリハビリテーションになり、セルフケア能力の向上に繋がるということを説明する
♯ 3運動麻痺により自由にすばやくトイレにいくことができず失禁してしまう
- 〈長期目標〉
尿失禁することなくトイレで排尿できる
- 〈短期目標〉
1)尿意を伝えられる
2)失禁しないための方策を考え実行することができる
観察計画(OP)
O1尿意の有無、排尿量
O2排尿感覚や回数
O3トイレまでの移動の状況
O4あきらめや心理的混乱の有無
O5麻痺の状態
ケア計画(TP)
T1排尿する時間をみはからい、事前に誘導する
T2トイレでの排尿がスムーズにおこなえるようなリハビリテーシ ョンを実施する
T3陰部を清潔保持する
教育計画(EP)
E1尿意があるときは遠慮せずに伝え、 トイレで排泄することの大切さについて指導する
♯4運動麻痺や食事摂取量の低下、 自分で自由にトイレに行けないため便秘になりやすい
- 〈長期目標〉
規則正しい排便がある
- 〈短期目標〉
腹部の不快感が消失する
観察計画(OP)
O1排便の回数、量、性状
O2食事摂取量
O3運動障害の程度
O4トイレへの移動手段
ケア計画(TP)
T1排便習慣をつける
T2毎日の運動を心がける
T3必要に応じて、腹部マッサージや温罨法を行う
教育計画(EP)
E1食後はトイレに行く習慣をつけ、 いきまず排便をすることの必要性を指導する
♯5失語症、構音障害のためにコミュニケーションがとりにくい
- 〈長期目標〉
1)構音障害を減少させて、 コミュニケーションをとることができる
2)基本的ニーズを適切な方法で伝達できる
- 〈短期目標〉
コミュニケーションの手段を知り、フラストレーションが減少する
観察計画(OP)
O1話す能力と伝える能力の程度
O2説明や相手の言動を理解する力
O3基本的ニーズが伝えられているか
O4フラストレーションの有無
ケア計画(TP)
T1患者が基本的ニーズを伝達できる方法をみつける
T2短い言葉や簡単な言葉を使ってコミュニケーションをとる
T3言語療法を実施する
教育計画(EP)
E1家族に対し、 会話はせかさず中断させないようにしてゆったりとした気分で接するように指導する
♯6半側空間無視があり空間を認識できない
- 〈長期目標〉
知覚障害を認識し、日常生活が安全に送れる
- 〈短期目標〉
環境を欠陥に適応させ日常生活が無理なく送れる
観察計画(OP)
O1罹患した四肢や体の存在の無視の有無と程度
O2空間認知の程度、出現状況
ケア計画(TP)
T1日常生活を送るために必要な物が患者の視野に入るように健側に置く
T2摂取した食事や薬が口腔内にたまっていないことを確認する
T3環境に適応し忘れていた部分が認識できるようにリハビリテー ションを行う
教育計画(EP)
E1食事は健側で食べ、 患側に残っていないか確認するように患者に指導する
E2家族には健側から近づき話しかけること、 健側に物品を置くなどの指導を行う
♯7急激な身体変化と後遺症を受け入れられず、 治療やリハビリテーションを毎日の生活に組み込めない
- 〈長期目標〉
疾患からの回復や合併症予防のための健康行動がとれる
- 〈短期目標〉
現在の身体の状況を理解し、 自分でリハビリテーションや健康管理を行いたいと思える
観察計画(OP)
O1身体の変化に対する認識、受け止め方
O2患者の疾患に対する認識の確認
O3自己効力感
O4発症までの日常生活
ケア計画(TP)
T1治療計画に対する十分な説明
T2不安や疑問を伝えられるような環境調整
T3患者がリハビリテーションを行いたいと思う動機付けを行う
教育計画(EP)
E1身体の変化を日常生活に組み込んでいくことは時間がかかるこ とを説明し、あせらず気長に行っていくことの大切さを指導する
♯8運動麻痺による身体の変化を受け入れられない
- 〈長期目標〉
運動障害を受け入れ、 身体の状態を自分でコントロールできる
- 〈短期目標〉
1)運動障害を知り、怖がらずに身体に触れることができる
2)つらい気持ちを表現できるする
観察計画(OP)
O1運動障害、麻痺による身体機能の変化に対する認識
O2機能の喪失に対しての言動・神定の表出
ケア計画(TP)
T1つらい気持ちを理解し、信頼関係を築く
T2身体に対するイメージが言語化できるように環境を整備する
T3家族や仲間と話す時間をつくり関係が深まるように調整する
T4障害の程度に応じてリハビリテーションを行う
教育計画(EP)
E1つらい気持ちを理解し、 少しでも表出することの大切さを説明する
♯9長期にわたって介護を行うことにより、家族が身体的、 精神的苦痛を感じている
- 〈長期目標〉
介護の役割を家族だけが引き受けることなく、 社会資源を十分活用し精神的に安定する
- 〈短期目標〉
ストレスになっていることやいらだちを言語化することができる
観察計画(OP)
O1家族の役割の変化、現状
O2家族間の罪悪感や怒り、非難、憤りの有無
O3家族の不安や精神状態
ケア計画(TP)
T1正確な情報を提供し、 現実的な見通しがつけられるように援助する
T2家族の頑張りを認める
T3不安などを言語化しやすい環境をつくる
T4外部の援助者の協力が得られるよう、 介護の支援づくりを援助する
T5地域の関連機関と連絡をとり、 在宅療養に社会資源が活用できるように支援を依頼する
教育計画(EP)
E1疾患について患者・家族にわかりやすく説明する
E2家族全体で協力し合い、疲労が蓄積しないように伝える
♯10見当識障害や知覚障害、視野欠損、 運動障害により身体の危険を認知する能力が低下している
- 〈長期目標〉
外傷予防の対策ができる
- 〈短期目標〉
麻痺などの身体の状況を把握できるうにする
観察計画(OP)
O1危険を回避する行動がとれるか
O2麻痺の有無と程度
O3麻痺の認識の程度、労作時の外傷の危険性の有無
ケア計画(TP)
T1危険予防のためのクッションの配置や防護柵などの設置
T2PT、OT、STのスタッフと連携をとりながら、 リハビリテーションの各段階に応じた援助を行う
T3環境を整備する
教育計画(EP)
E1ナースコールの使い方と説明し、危険を早期に回避する
E2患者が身体外傷防止の意識付けができるよう、説明・指導する
E3身体外傷の危険性について家族に指導する
【考えられる看護診断名候補と共同問題】
1.嚥下障害
2.セルフケア不足シンドローム
3.機能性尿失禁
4.便秘リスク状態
5.言語的コミュニケーション障害
6.片側無視
7.非効果的治療計画管理
8.ボディイメージ混乱
9.家族介護者役割緊張便秘リスク状態
10.身体損傷のリスク状態
11.皮膚統合性障害のリスク状態
PC:肺炎
以上になります!
いやー長かったですね。
お疲れさまでした!
いかがでしたでしょうか。
脳梗塞の看護は、
必ずと言っていいほどに経験しなければいけない症例になります。
看護学生または看護師一年目のうちから、
少しずつでも勉強を重ねて、ケアの質を高めることが、
脳梗塞で死に至る人たちを減らすことに必ず繋がっていきます。
私も看護師すでに11年目(2022年現在)でようやく勉強をし直している身ですが、このブログを見て下さってるみなさんと、少しずつ精進して、僅かながらでも日本で暮らす人の健康に寄与できればと思います!
他にも色々な看護過程の記事や、
ゴードンの看護アセスメントの記事など、
看護学生さんに有益になりそうな記事を書いています!
よかったら見てみてくださいねえ~
ここまで読んでいただき、ありがとうございました(*^ー゜)
おわり!